【この本から得たこと】
予測できない未来を確率で捉え、結果に固執しない
【得たことを活かすための次の行動】
① 今後、継続/撤退の判断は時価で考える。
② 資産運用に対する損失許容額を見直す。
③ 量子力学の本を読む。
【感想後記と補足説明】
人生計画を見直すにあたり、投資の不確実さと改めて向き合うために本書を読むことにした。
内容は全編通して非常に興味深く、心理学的要素もあって面白かった。
確かに、どんなことも因果関係で捉えがちな、結果論的視点は否めない。
また、サンクコスト(埋没費用)で撤退判断が遅れる話も、その場に立ったら自分も同じように考えそうだ。
もう少し投資寄りの部分でいくと、自己増幅的フィードバックの話はまさにそう。
投資で言えば「トレンド」のことで、本書でも流れに乗るやり方(トレンドフォロー)をオススメしている。
ただ、小さく失敗して大きく成功する話は、なんとなく感覚と合わなかった。
分からなくはないが、勝率もある程度ないと、そもそもやり方が合ってるのか、という気がしてくる。
そんな状態で大きなチャンスが回ってきても、ちゃんと掴める気がしない。
とりあえずは損失許容額について、改めて確認して、致命的な状態にはならないようにしておこうと思う。
そういえば、コインの話もちょっと納得いかなかった。
机上で考えればそのとおりだが、まず表と裏の出る確率が同様に確からしいコインが実在すると思えない。
その上で、投げ手がいるとして、何の意図も意思もなく投げているとも考えづらい。
表が出れば5倍もらえる賭けに参加して、100回連続で裏だったら、イカサマを疑うのが妥当な気がする。
むしろ、そう思わないほうが極論なように感じた。
(そもそも上のような賭けがあったら、期待値的にやる前にイカサマを疑え、ということかもしれないが)
途中、量子力学の話が出てきたが、個人的には読み切るにあたって一番危なかった。
正直、拒絶反応が出る一歩手前まで行っており、何度か本を置きそうになった。
ただ、読んでみれば面白く、改めてそちらも深堀していきたいと思うまでになっている。
本書の中では、ミクロな世界の量子力学の不確実性をマクロの世界に拡張して論理展開していた。
果たして、本当にミクロの話をマクロに適用できるのか、その部分も非常に気になった。