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【読書感想文】科学的な適職(著者:鈴木 祐)★★★★☆

【この本から得たこと】

 バイアスを解除し、「セルフ詐欺」から脱する

 

【得たことを活かすための次の行動】

 ① 選択結果を短期・中期・長期で想像する。

 ② 「完全に失敗」した未来を想像する。

 ③ 日記を三人称で書く。

 

【感想後記と補足説明】

 人生計画を見直すにあたり、仕事ももちろん重要なので、仕事の選び方を学ぶため、本書を読むことにした。

 読んでみると、エビデンスが非常に多く、根拠が明確に示されている。

 ただ、ここまで多いと、逆に疑ってしまうというか、いくつか参考文献のほうまで深堀していきたくなった。

 

 たとえば、「自由」について。

 自由度とタバコの吸う/吸わないを組み合わせていたが、そのせいで逆に対照実験になっていないと思う。

  わざわざタバコを絡めた意図が不明であり、このあたりは元々の研究を見てみないと分からない。

 

 あと、途中で出てくる『ネガティブな側面を聞き出そうとする人が少ない』だが、別に意外でも何でもない。

 完全な売り手市場ならまだしも、そうでないなら、雇ってもらうために悪印象を与えたくないのが普通。

 それなら、無職も議論の俎上に載せて、『最悪こういう場合は無職のほうがいい』とかあればよかったのだが。

 あるいは、今後、売り手市場になっていくという見立てで書かれているのだろうか。

 

 さて、ここまでひっかかるところばかり書いたが、全体とすれば非常に論理的で、色々使えそうな手法が多数。

 『10/10/10テスト』や『プレモータム』は、適職探し以外の人生の大事でも役に立ちそう。

 時間軸を変えて物事を考えるというのは、他の本でもあったので、やはり有効性が高いのだろう。

 『前進の錯覚』についても、似たような話を読んだ気がするので、あわせて活用していきたい。

 また、すぐに始めれることとしては、『イリイスト転職ノート』。

 視点操作の練習として、いつもの日記の中でちょっとずつ三人称の部分を入れていきたい。

 

 ちなみに、この本を読む方に向けてというか、まず最初に『おわりに』を読むことをオススメする。

 ここにすべてのエッセンスと道しるべが記されていると言っても過言ではない。

 『おわりに』を見て、自分に関係しそうなところから本編に入るのも面白いと思う。 

 

科学的な適職

科学的な適職